会社帰りにうちに来てくれたの、初めてだったね。
私の作ったごはんを「おいしいおいしい」って食べてくれた。
それなのに、私また寂しくなった。
いつも家でこんなふうに過ごしてるのかな・・・。
これが毎日だったらなぁ・・・。
綺麗に食べてくれたお皿を洗いながら、こっそり泣いた。
楽しくて幸せな時間を過ごしてしまうほど、さびしくなる。
それが決して私のものではない現実が。
好きになるほど、つらくて。
楽しいほど、さびしくて。
幸せなほど、私は不幸だ。
あなたがニコニコ笑うほど、
その笑顔に胸がきゅぅぅんとなるほど、
それが誰かのものだということが、
たまらなくつらくなるよ。
なのに、優しいあなたは
私を喜ばせようといつも一生懸命。
私の不安や、寂しさを、失くしてあげたいって
思っているのが伝わってくる。
なんて虚しいんだろね。
ずっとこのまま・・・?
そんなことを考えていたら気が遠くなったよ。
あなたはとても優しいね。
私を少しでも幸せにしてあげたいと
いつも一生懸命だね。
だけど、あなたが私を想うほど、
優しくて、素敵で、大好きなあなたが
絶対に私のものにはならない現実に
死にたいくらいつらくなるの。
おもちゃがほしいと泣いているこどものように
大きな声で叫びたくなるの。
わがままでも
よくばりでもない
私、ただあなたが好きなだけ。
誰よりも、誰よりも。
優しくしてくれるより
抱きしめてくれるより
私だけのあなたになって。
それができないなら・・・
今すぐ嫌な男になって。
私を幸せにしたいなら
優しくしないで。
もう、これ以上。
楽しいデートなのにね。
あなたに背を向けて、
私いま、そんなことを考えてる。
だけど、
水の音にかきけされて
あなたに届くこともない。
こんなに近くにいるのに・・・。
- From:莉々
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- Date:2006/04/05 17:08
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