あなたはソファで横になっていた。
私はあなたに近寄り、あなたの顔をなでた。
彫りの深いあなたの顔の凹凸をすべてなぞった。
やわらかい髪をさわった。
肩や胸の厚み、腕の筋肉、細い指。
綺麗なシャツ、かわいいネクタイ。
ウエスト、太もも、ひざ、かかと、足の指。
すべてをさわった。
すべてにキスをした。
この体、この人、私のものにしたい。
これだけ愛し合っていて、
私のすべてをあなたに捧げているのに、
あなたは私のものじゃない。
「俺は君のものだよ」
あなたはそう言うけれど、
あなたは私のものじゃない。
だからせめて、一緒に居れたときは、
あなたの体のすべてに触れて、
その感触を抱いて、帰りたい。
- From:あずきらいおん
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- Date:2007/02/17 23:20:00
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