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私の別れ話

「今日で最後にするつもりなんだろうな。」
「別れ話をするんだろうな。」
「って思ってたよ・・・」と、彼が言いました。

私はそのセリフを聞きながら、
「そういう、鈍感じゃないとこも好きだったなぁ」
なんて考えてました。

「そうだね。そのほうがいいよね・・・」って。
「やっぱりこの人は、別れ話をすぐに受け入れるんだ」って。
悲しい気持ちがどっと押し寄せてきました。
それでも不思議と静かに別れ話をしていました。

私たちの関係が穏やかに終わろうとする時に、
自然とお互いを抱きよせ合いました。
そして、彼が声を押し殺して泣いていることに気づいてしまいました。
彼の初めて見せる涙が、私の彼への想いを最後にひとつ重くしてしまいました。

せっかく、せめて最後くらい、いいオンナを演じさせてほしかったのに。
そこで一気に私の小さなプライドが崩れ落ちて、涙が溢れ出してしまいました。
でも、別れたくない。
別れられないって、心の中叫ぶしかなくて。
別れ話をすることで、どんなにこの人を好きだったかを再確認していました。

心って、本当に胸の辺りにあるのでしょうか?
胸が切り裂かれるように痛い・・・って、本当ですね。
涙と鼻水でぐしゃぐしゃになって、自分が壊れてしまったようなこの別れを、
いつか過去にできる時が来る・・・なんて、とても思えない。

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