「・・・ただいま。」
なんて、たとえ冗談でも
今まで一度も言えなかった。
でもきっと、ずっと言ってみたいと、思っていたよ。
二人 離れて過ごす 時間。
二人 別々に暮らす 場所。
それぞれの人生を背負って、
決して“ひとつ”にはなりえない 現実。
わかっていても、やっぱり・・・ね?
平気なわけじゃなかった。
あなたの気持ちがわからなくなったり、
どうしようもなく 不安になったり、
焦って 泣いて 寂しくて 泣いて
「私は 何をしているんだろう・・・」なんて 思ったりもした。
そんな時、ある“事柄”をきっかけに、
少しずつ 少しずつ 感じ始めたモノがある。
『大切なものは 決してカタチには、なりえないんだ』ということ。
『真実なんて 目に見えるものじゃないんだ』ということ。
だからこそ、たとえそれが何であっても、
誰も 二人を邪魔することはできない。
いいえ、邪魔をしてはならない・・・んだよね?
そんな矢先に たまたま、
私の口から不意に出た言葉が「・・・ただいま。」だった。
あなたからの返事は
「・・・うん、おかえり。」
本当に 嬉しかった。
その瞬間、「死んでもいい」なんて思っちゃうくらい、
心から 幸せだったんだよ。
「いつだって、俺はここ(すぐ傍)にいるから」
「俺のもとに、必ず帰っておいで」
・・・そう言ってくれているのが、今ならわかる。
本当は ずっとそう言ってくれてたのに、
気づかなくってごめんね。
物理的に無理でも、それだけじゃないってわかったから。
私は誰よりも、あなたを信じていられる。
もう 大丈夫だよ。
あれから しばらくして、
お互い どちらからともなく
「ただいま」「おかえり」がキーワードになった。
「愛してる」の言葉のかわりに
とても大切なものをくれた あなたへ。
どんな時も きっと絶対に 忘れない。
二人だけの時間、約束、たくさんの合言葉と・・・強い絆。
「あなただけを 誰よりも 愛しています」の言葉に代えて。
これからも あなたの腕の中に
「ただいま」って 帰るから、
「おかえり」って 抱きしめてね・・・
- From:ラヴィ
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- Date:2006/04/03 02:23
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