私が好きなだけだったら良かったのに。
いい上司と部下で良かったのに。
あなたは好きって言った。
こんな気持ちになったのは初めてだと言った。
結婚してなかったら、おまえと一緒になってたと言った。
おまえの為に何かしてあげたいと言った。
私だって、あなたほど運命を感じた出会いはない。
一番最初に会って薬指の指輪を見た瞬間、この気持ちは叶わないと悟ったのに。
ばか。
そんなこと言われたら、あなたに夢中になるに決まってる。
あなたは大人だから、何を考えてるのかわからない時があるけど、
私も分別つかない子供でした。
でも私は仕事もしっかりやりたかったんだ。
自立した女性になりたかったんだ。
あなたは仕事も教えてくれた。
私の才能を認めてくれた。
いろんな所に連れてってくれた。
いっぱい抱きしめてくれた。慰めてくれた。
私はあなたに甘えてばかりだった。
もう仕事もあなたも、ごちゃごちゃだった。
言いたいことも我慢して。
今思えば、仕事もあなたもストレスになってたのかもしれない。
あなたには感謝していたし、お世話になった。
でももう無理だった。あなたが近くに居すぎて、私が私でなくなるくらいだったから。
だから、私は何も告げずに、仕事からもあなたからも離れました。
やっと忘れたのに。
あなた以上に好きになれる人を探そうとしてたのに。
なんでまた連絡してくるの?
なんで変わらず私を心配してくれるの?
またあの頃の気持ちが蘇っちゃうじゃない。
再会しないという選択もあったよね。
正直、あなたにどんな顔して会えばいいのか、戸惑った。
でも、自分の気持ちに嘘はつけませんでした。
会って、あなたにごめんなさいを言いたかった。
そして・・・。
あなたは変わらず私にやさしくしてくれた。
やっぱり、私はあなたが好きなんだ。
もう自分が嫌だよ。一度は忘れたくせに。
あなたもだけど、私も、都合が良すぎる。
でもこの安心感が懐かしかった。
だからもう、開き直ったよ。きっと私はあなたとこうなる運命なんだ。
叶わないってわかってるなら、とことんぶつかっていけばいいや。
どうなったっていいよ。あなたが私を必要としてくれるなら。
その代わり。私だって後悔しないように、過去の教訓を生かして、
後悔しないように自分の気持ち伝えていくから。
それであなたが去るならむしろ、それほどの男だったってことで。
ね?
こんな気持ちになる人に出会えるのって、人生でそんなにあることじゃないし。
あなた以上に好きになれる人、絶対見つけてやるから。
あの頃の私より、今の私は自分に素直だよ。
わかってる。喜ばしい恋愛でないことぐらい。
でも、不思議とあのどん底の頃より、なんだか割り切れるんだ。
やっぱりある程度の距離は大事なのかもね。
あなたはあなたでうまくやってください。
私も私で、うまくやるから。
でも二人っきりになったとき、あなたが疲れちゃったとき。
私はいっぱいあなたを愛します。
そうやって、あなたがしてくれたように。
あなたからもらったあの時の気持ちとか、
ゆっくり返していくからね。
- From:めい
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- Date:2006/11/17 22:13:00
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