結婚4年目、2歳の子供を持つ24歳の女性が、職場の同僚との婚外恋愛に陥った相談記録です。離婚も視野に入れたものの、子供や親、そして相手への影響を考え、決断できずに苦しむ中で、独身の彼からの純粋な愛情、そして離婚経験者や道義的な意見に触れ、最終的に「母親としての責任」と「一人の女としての感情」の間に揺れ動く心のプロセスを分析します。
【相談者】雪
私は24歳で夫と子供(2歳)と暮らしています。
4年間付き合って20歳で結婚をしました。高校卒業後に働き、今も勤めています。
育休明けに久しぶりだねと話をして、アドレスを交換した同僚との会話が、いつの間にか婚外恋愛の関係になってしまいました。
彼は1年先輩の3つ年上で、とても真面目な人です。私で2人目だそうです。それが既婚者なんて…。私は婚外恋愛がしたかったわけでもなく、夫に不満があったわけでもなく、普通に好きになってしまいました。
もちろん子供は一番と考えていました。去年のバレンタインに初めてキスをして、もう1年が経ちます。
彼をすごく好きになって、夫の顔を見るのも嫌な時もありました。
離婚したいと言ったこともあり、その後、夫は合コンに行き2人の女性と同時に浮気もしていました。
私はそのことに気づいたときは離婚できると秘かに嬉しく思いました。
でも子供のこと、親のこと、いろいろあったけど離婚はできませんでした。ずるいですが、私のW関係は夫にバレていません。
何度も何度もやめようとしましたが、でもすごく好きなんです。
彼が会社で他の人と喋っているのを見るのも辛いです。会社の彼も、最初は好きとか会いたいとか言ってくれたのに、今はチョコもいらないと言われました。
でも、はっきり会えないとは言わないんです。彼が私のことを好きなのもわかっています。
ただ会うのはいいけど、先がないとか、私の気持ちに応えたくても応えられないと言っています。離婚って本当に簡単にはできないですね。
自分の気持ちもあるけど、周りの人をどれだけ傷つけるのかなぁと思うと…。毎日毎日悩んでいます。もう好きな人と会えるのなら、こそこそしててもこのままでいいやって思ったこともありましたが、彼はそういうわけにもいかないようで。
きっと私がもうやめるって言ったら、彼はいいよって言うと思います。でも私は好きなんです。
子供とも離れたくないし、子供と夫を離すこともできないし、自分勝手なのはわかっています。
もう死にたいくらい悩んでいます。気持ちが冷める以外、解決することはないのでしょうか?
最強に勝手を言えば離婚してもっと恋愛したい…。
💬 読者からの見解と感情の整理

この相談は、「家庭」と「恋愛」のどちらを優先するかという、究極の二者択一を迫ります。読者からは、理想論から現実論まで、様々な価値観が提示されました。
独身側の切実な愛と葛藤
特に独身男性の読者である「うるるん」さんからは、自らの経験に基づき、雪さんへの共感と同時に、既婚女性を愛する独身側の苦悩が語られました。
「この関係は、ばれたら終わりというのが多いですが、いつか終わるというよりは、好きという気持ちが無くなったり他の人へ移るという考えのほうが正しいと思います。」
「俺は彼女のことを第一に考えていこうと思いました。(中略)この人を愛している自分は好きなんです。そして愛している時間を大切にしたいんです。」
この純粋な感情は相談者の心を揺さぶりますが、一方で、別の読者からは、独身側の「一時逃避場所のあなたがいる限り、彼女はどんどん家庭から浮いていってしまう」という行動の責任を指摘され、独身側も「愛」と「社会的な制約」の間で深く悩むことになります。
倫理と現実、離婚経験者の視点
- 自己決定の責任: 読者からは、「何も現状を変えたくないでは中途半端」「もっと恋愛したいのなら、死ぬ気で仕事して高額な慰謝料払って、強引に家出すればいい」など、「望むなら、その代償も全て引き受けるべきだ」という厳しい意見が投げかけられました。
- 夫婦と家族愛: 離婚経験者である「カナリ」さんは、夫婦関係は「恋愛感情<家族愛に変る」とし、「家族愛が理解できないようであれば誰と結婚してもまた、あなたは浮気するんじゃないですか?」と、核となる問いを投げかけました。
- 子供の視点: 別の読者からは、「彼と会っている時間は、当然ながら家事はできない」とし、「二歳の子供が、お母さんを独占できる時間を奪われている」という、母親としての責任の放棄を厳しく指摘されました。
🌷 相談者のその後の気持ち(記録より)
多角的な意見に触れた雪さんは、感情が大きく整理され、最終的に以下の決断に至ります。
「やっぱり私が一番大事なのは子供です。」
「彼とはもう終わりにして家族のところへ帰る…それが一番平和だと思います。」
「どっちにしても婚外恋愛している相手とはさよならするべきだと感じました。(中略)今は家族のところに帰ろうと思っています。」
最終的な決断は、「母親としての責任」と「子供を最優先する」という軸に戻り、恋愛感情を乗り越える方向へと舵を切りました。
💡 運営者による洞察:母親の自己決定権と「愛情の契約」

雪さんが直面した問題は、「母親が自身の恋愛感情をどこまで優先していいか」という、女性の自己決定権と社会的責任の葛藤です。
1. 離婚を阻む「親権」という名の愛情
相談者は「旦那の浮気に気づいたとき離婚できると秘かに嬉しく思った」と本音を漏らしていますが、最終的に離婚できなかった理由は「子供と離れたくない」という一点に集約されています。
これは、日本の離婚制度において、子供の「親権」と「安定した生活基盤」を確保することが、個人の「恋愛感情」よりも重い現実的な制約となることを示しています。雪さんの「離婚は簡単にはできない」という言葉の裏には、「子供のいる既婚女性の恋愛には、物理的・法的な代償が伴う」という現実があります。
2. 「愛情」は「努力」によって積み上がる
「結婚してずっと続いてる人って相手にずっと恋愛感情があるものなんですか?」という雪さんの問いに対し、読者からは「恋愛感情は、信頼や覚悟や、新たな愛情もどんどんくっついてきた」という返答がありました。
これは、夫婦関係における「愛」が、初期の恋愛感情という「ギフト」ではなく、日々のコミュニケーションや努力、譲歩によって積み上げられる「契約(コミットメント)」へと変化していくことを示唆しています。
彼が雪さんから離れようとしたのは、「結婚」という「ゴール」を共に目指せないことへの絶望だけでなく、「あなた(雪さん)は、家庭という契約を簡単に破れない人だ」という現実を突きつけられ、関係に「先がない」ことを悟ったからです。
3. 感情の棚卸しと次のステップ
雪さんが最終的に「彼から離れる」決断をしたのは、「子供の幸福」という軸が、「彼と会いたい」という感情よりも優位に立ったことを意味します。母親としての自己決定は、「自分の感情を捨てる」ことではなく、「自分の感情を、家族全体の幸福のために棚卸しする」という、最も困難な選択をすることです。
まずは彼と距離を置き、失恋の痛みが落ち着いた後で、「旦那に対する愛情がない」ことが純粋に夫婦関係の問題であると確認できれば、その時点で改めて離婚という「契約の解消」に向き合うのが、最も健全な道筋であると分析されます。


