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涙の分だけ

今彼は、新たな場所で節目を迎えてる。
私は、今いる場所で新たな気持ちで笑ってる。

来年の春に、新たな場所で二人のうちのどちらかが出発することを感じていた。

「春」までにたくさん抱きしめあって強くなろう。
「春」までにたくさん思い出をつくろう。
私が密かに思っていたこと・・・。

思い描いた「春」が、こんなに寒い朝に始まった。

心のカレンダーを早くめくる2週間・・・。
私は毎日泣いていた。誰も気づかない場所で、気づかない時に。
人目を気にせず「彼が遠くに行ってしまうことが寂しくて」って泣きたいって、思い続けて泣いていた。

彼は「距離は離れても、心はそばにいるよ」って言ってくれた。
その気持ちを考えると、彼にも涙を見せないようにしなきゃって思った。

きっと会うことができないまま、彼は遠くにいってしまう。
だから、気づかれないように泣いていた。

彼が出発する前日、「会いに行くよ」って言ってくれた。
直前まで、会えるかどうか不安だった。
会えた瞬間、緊張の糸がほどけていく。

彼と二人だけの空間・・・。笑ってKISSして抱きしめあった。

「会えてよかった」
「俺も・・・。」
「愛してる」

彼から、初めて言ってもらった。
電話やメールでは「愛してる」って言ってくれてた彼。
初めて目の前で言ってくれた。

家族とは別の愛情・・・。
お互いに想いは同じ。

いつものように彼は少し眠っていた。
「こんな風にゆっくり彼の寝顔を見られるのも・・・。」
そう思うと涙があふれてきた。

気づかれないように泣かなきゃねって、
ベッドにうずくまって泣いてた。

彼は目覚めて「こっちおいで」って抱き寄せてくれた。
「ごめんね、泣きたくなかったのに。笑顔でがんばってねって言いたかったのに」
「泣いていいよ。泣き虫なのわかってるから」
「ずっと離さないでね」
「・・・・」

言葉がないから彼を見上げると、泣いていた。
「俺がどこでもドア作るから」
「二つ作ろうよ。二つあれば必ず会えるもん。」
「ありがとうね。いつもそばにいてくれて・・・」
「お前から元気をもらってるのは俺だから。」

声にならない声で、お互いの涙をぬぐいあいながら泣いた。
こんなに愛せた人は、彼が初めてだから大切にしたい。

「俺は、いつも心の中にいるよ。だから、俺の心の中にいて」
声を上げて泣いて、彼に最高に甘えてた。

理想と現実、冷静さと情熱を自分の心に持ちながらでも、彼を愛してしまった。
苦しい恋愛のようで、前向きに二人で歩いてきた。

二人で初めて一緒に撮った写メ・・・。
本当は何枚も何枚も撮りたかったけど、
また二人で撮れるって信じて、1枚だけにした。

彼の生き方、仕事の姿勢、若い頃の話・・・。
今の私と同じだった。
何か引き合うものがあって、出会えたことだったんだね。

これからもずっとずっと、一緒に歩こうね。
ゆっくりでいいもん。ずっとだから。

朝日を浴びながら、彼の新たな出発に「おめでとう」って言えた気がする。
寒い朝でも、ココロはあったかいよ。

会いに行くよ・・・。また会える時を最高の時間にしようね。
思い出もこれからまた増やそうね。
涙の分だけつながってようね。

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