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人間・野上弥生子―『野上弥生子日記』からの詳細

人間・野上弥生子―『野上弥生子日記』から
人間・野上弥生子―『野上弥生子日記』から
中村 智子
思想の科学社
グループ:Book / ランキング:648624
価格:¥ 2,039
ポイント:20 pt
発売日:1994-05 / 通常24時間以内に発送

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カスタマーレビュー

おすすめ度:おすすめ度

名抜粋! おすすめ度 (2004-11-12)
 この本は、数十年書きためられた野上弥生子の日記から抜粋したものをまとめ、それぞれに著者の言葉を添えた形式をとっている。内容は、野上氏の人生や、彼女をめぐる人々についての話題が引き出されている。能を愛し、深い教養を持ち、何事にも努力を惜しまぬ姿勢の「教授の奥様」である面と、時には夫婦喧嘩もし子育てにも苦労した「普通のお母さん」像がよく伝わってくる。吉本孝明氏が周りの若い人々にとって「お父さん的存在」であると、ばなな氏が書いていたが、野上氏もまた、「(みんなの)お母さん」であったことが、日記から伺える。 
著者は、かつて編集者をしていたときに、生前の野上弥生子に著者の上司が仕事を依頼していた事があり、それがきっかけで野上氏の山荘を訪れたという。そのことは、野上氏の日記にも記されているそうだ。
自分と関わりのあった作家について語る人は大勢いる。ただ、その場合、書き手が作家のプライベートについて語る事が多いのだが、「作家である事」と「一個人である事」を切り離して語っているのを読むと、「歪み」が生じて、なかなか脳裏で「人間像」を描きにくいことがある。しかし、この本で著者・中村さんの取った手法は、読者の脳裏に素直に野上氏の人間像を寸分狂わず描かせて、見事だと思う。
塩野七生さんの「マキャッベッリ語録」と同じくらい、「名抜粋」だと思った。

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